仏式の場合には、忌明けとなる四十九日までは祭壇がしつらえられて、追善供養が行われるのが一般的です。とくに節目となる三十五日（いつなぬか）や四十九日（しちしちにち）には親族や関係者を招いて法要（法事）が営まれます。四十九日の法要の際には、納骨を済ませるケースが多いです。また、初七日の法要は、葬儀と一緒に行われるの最近の傾向です。
法要（法事）でお花を贈る場合には、三十五日か四十九日の法要にあわせて、枕花程度のものを前日か当日の早めにお届けするようにします。
そのほかに、節目の法要とは別に、故人と親しかった方から毎週お花を届けることもあります。この場合には大袈裟なものでなく、さりげない花束やアレンジメントにします。あらかじめ毎週届くように発注しておけば、いちいち注文する手間が省けます。

一周忌の法要（法事）
年忌法要の中ではいちばん大切とされ、一周忌の法要（法事）にはお花を贈ることが多いです。やはり枕花程度のものでよいでしょう。亡くなったばかりのときは白色を基調としたお花を選びましたが、「弔う花」から「偲ぶ花」へとかわり、一周忌の法要（法事）では、故人が好んだ明るい華やかなものを選んでもよいでしょう。立札ではなくメッセージカードに、贈り主の名前を添えて心のこもった言葉を一行書き添えると、故人への思いがいっそう伝わります。

一周忌以降の法要（法事）
一周忌法要以降の年忌法要は、徐々に親族だけで営まれるようになります。ただ身内だけの法要（法事）といっても、 都合が合わず法要に出向けない時もありますし、祭壇まわりを見たときにお花が少なくて淋しく感じられてしまうこともあります。
そのような場合にはお花を贈るのがよいでしょう。法要の日取りが決まったら、余裕を持って手配をかけ、法要が行われる前日の夕方か当日の早めに届けるようにしましょう。

法要（法事）を行う場所は、自宅か菩提寺で行うのが一般的ですが、最近ではホテルや会館を利用して法要（法事）を行うケースも増えてきています。比較的、関西では自宅、関東では菩提寺、で法要（法事）を行う傾向があるようです。

ご自宅へ贈る場合
法要（法事）が故人のご遺族の自宅で行われる場合は、送り先として喪主（あるいは送付先住所の家主）を受取人とします。故人の名前宛てにはしません。喪主でなくても、同居ご家族などが直接の知り合いだった場合、その知人宛てにします。法要（法事）を行う日取りがわかっていれば、その前日にお届けします。

お寺へ贈る場合
法要（法事）がお寺で行われる場合は、直接お寺へ贈ることもできます。
その場合は、事前にお寺へ確認の連絡を入れておくほうがお花の受け取りがスムーズでよいでしょう。
　送付先住所⇒お寺の住所 + お寺の名称
　送付先氏名⇒ 喪主（あるいは故人のご家族）

葬儀や枕花では花色への配慮が必要ですが、法要になれば、故人が好きだった色や明るく華やかなものなど、お花の種類や色合いは選択の幅が広くなります。一 般的には、亡くなってから一年未満の場合には色のあるお花を入れないで白基調で仕上げる「白上がり」が無難です。年数が経つにつれ徐々に淡いピンクや紫、 黄色などが入ります。

法要（法事）の一般的な予算の目安は、10,000円〜20,000円です。

初七日や四十九日など、いったいどうやって数えたらよいのか？と迷う方も多いのではないでしょうか？
法要（法事）の日取りの数え方は地方によりことなる傾向があり、故人が死亡したその日を1日目として数えるところと、死亡する前日を1日目として数えるところがあります。数え方によって法要（法事）の日取りも変わりますので確認するようにしましょう。
そのほかに、法要（法事）は命日から満1年（13ヶ月目）、三回忌は、法要（法事）の翌年（2年目の命日）です。七回忌は6年目、十三回忌は12年目です。
法要（法事）が命日の当日に行えない場合は、忌日よりも早めに行い、遅らせないようにします。

「法要」は仏教用語で「仏を供養する」という意味があります。別の呼び方として「追善供養」とも言います。仏教以外の宗教でも同様の習慣があり、神道では「霊祭」、キリスト教では「追悼会（ミサ）」といいます。

一般的には「法要」も「法事」も同様の意味で日常的に使われています。厳密に区別すると、「法事」は仏教行事全般のことを指します。いっぽう「法要」は、追善を目的とした行事をさします。簡単にいうと、節目に集まって故人を供養する会の全体（食事などを含む）を法事、その会のうち供養のお祈りを法要、と考えるとイメージしやすいでしょう。

法要とは、死者があの世に行っても良い報いを受けられるように、地獄ではなく極楽浄土へ行けるよう、冥福を祈り、霊を慰めるための供養です。それと同時に、この世に生きる人がご先祖様への感謝の気持ちを大切にして、心を清め、日々を生きる覚悟をする場でもあります。